『ラノベ部 2』(平坂読)

ラノベ部〈2〉 (MF文庫J)

ラノベ部〈2〉 (MF文庫J)

一部で物議を醸したとか醸してないとか。
これはまったく問題ないというか、「分かってやってる」のが分かるから、全然気になりません。
個人的に危惧しているのは、実名(サイト名・作品名、etc)出しときゃいいんでしょ、という無意味な使い方がされること。
今のところ、そういう作品には出会ってませんが……
とはいえ、「テーマ」を盛り込みすぎると、それこそ論議に発展するので、それも(作品外のことですが)面白くない。
そこに本があって、それを読める、とゆーのがしあわせじゃないかい? と思ったりするのですが、とそれはさておいて。
だべり場はともかく、本を持ち寄れる場は欲しいなあ、と思います。
わりと頻繁に売りに出してしまう人間ですが、そりゃ出来れば売りたかないのです。
でも悲しいかな、本というのは場所を取る代物です。
どうしたってどこかで許容量を超えてしまう。
なんとかならんもんですかね……
ちなみに、やっぱり本は紙派なので、デジタルデータで、というのは今一つ味気ない。
あとは超余談として、章タイトル。
『春は出会いの季節です』が入ってて泣いた。
意味が分からん人は扇智史に謝れ(暴言
あの人にはぜひ復活して欲しいんですよ、本当に。

『月色プラットホーム』(水口啓文)

月色プラットホーム (一迅社文庫 み 2-1)

月色プラットホーム (一迅社文庫 み 2-1)

お久しぶりの人。
一迅社文庫は再生工場かなんかなのだろうか……
スニーカーの『憐』の人です。
……といってどれだけの人が分かるのか謎ですが。
さておき。
ほんわかと、じんわりと、あたたかい話。
予定調和でも、必要以上に重たくなりすぎない筋立てがすとんと胸に落ちます。
続きがあれば、ぜひ今度は白塚さんにスポットを。
別にくわえ煙草絵がツボったわけでも、駅員さん制服がツボったわけでもない。
断じてない。

『原点回帰ウォーカーズ』(森田季節)

原点回帰ウォーカーズ (MF文庫J)

原点回帰ウォーカーズ (MF文庫J)

ここのところ一人で勝手に推しまくっている森田季節新作。
どういう方向で来るのかな、と思っていたらおやまあ。
『プリンセス〜』のノリを期待した人は面食らったかもしれません。
が、『ベネズエラ〜』のノリを思えば、この「奇天烈」と帯に書かれた妙なノリは、森田季節らしさと思うべきでしょう。
……というか、『みみっく!』のアレを読んでると、そのままきたか、的な感じ?
このノリについてこられるかが勝負。
もうこのまま突っ走って、中村九郎とか伊都工平とかのように(私的偏見による、ベクトルが独自方向に向かってる人たち)、ジャンル・森田季節、を築いてもらいたいなあ、とか。
ついていきますよ?

『ミスマルカ興国物語 III』(林トモアキ)

ああ、これで全部追いついてしまった。
勿体ないから取っておこうと思ったのに。
さておき。
ノリは相変わらず、ただ、早くもマヒロが半分くらいアホじゃなくなってきた気がするのがちょっと気がかり。
とはいえ、あとがき見るにヤツの再来はあるようなので気にしすぎということでしょう。
シリーズ読者的には、パリエルの血統がアイツだったりしてあらあらまあまあ。
規格外の連中が多い中、それなりに健闘してたもんなあ、カッコ。
そしてさりげなくシーナが強かったんだと再確認。
勇者の面目躍如?
でもそうなるとわりとパワーバランスメチャクチャだよなあ……
クライマックスまではトリッキーな進み方しかしない話のはずなので、特に困るわけでもないですが。
とりあえず、いつエミットが裏切るか(根拠ゼロ)楽しみで仕方ない今日この頃。
こいつは絶対一回は裏切るキャラだ(根拠ゼロ)。
あ、あとキャスティアさんはどこら辺が文学少女系なのか詳しく。
でも「魔女」のポジションは、自分内でふみこたん@式神が君臨しっぱなしなのでやっぱりいいや。

『晴れた空にくじら 2 戦空の魔女』(大西科学)

相変わらず、独特のぽわっとした雰囲気と、その雰囲気のまましれっと殺伐とした空気が何とも言えぬ味わい。
ジョン平然り、この辺の「さらっとした怖さ」は魅力。
フノレハシのブライトライツ辺りが一番近いんだろうけど、あれとはまた全然違う、怖くないから怖い、そんな世界。
にしてもくせになる、このテンポ。
計算とかじゃなくて、自然体なのが、また、好き。とても好き。
「て」
とかね、もうね。

『ばけらの! 2』(杉井光)

ばけらの! 2 (GA文庫 す 2-2)

ばけらの! 2 (GA文庫 す 2-2)

例によって例のごとく、内輪でメタなネタ。
……ではあるのだけれど、そこで終わらないからこそ、このシリーズが好き。
一巻ほどの切実さはないけれど、二巻もやはりちゃんと主題があって、お話として成立している。
まあ、杉井光補正がかかってしまっているのは否定しないし(だって好きなんだもん、しょうがない)、内輪ネタだって書きたいから書いてるんだろうなー、という気もしないではないのだけれど。
しかしこれ、いつまで続けるんだろう。
惜しむらくは、レーベルがファミ通とか電撃なら、これをベースにそれぞれがコラボする、というさらにカオス増大なネタも……